ムクナ豆の栽培管理(1)

先日、群馬県でフロリダベルベット(アメリカ原産種のムクナ豆:以下「FVB」という)を生産して、私に納品していただいているKさんご夫妻が見えました。

2時間ほどお話をさせて頂きましたが、その話の中で、HPの「私の独り言」を「栽培の参考にしているので、もっと頻繁に更新してほしい」というご要望をいただきました。

私は、気が向いた時に書いていたのですが、「基本的にムクナ豆を全国に広げたい」という強い気持ちがありますので、お一人でも参考にしていただけるのであれば、と、一念発起して、中途半端な時期からではありますが、1週間に1度程度「ムクナ豆栽培」に関する「独り言」を、できれば、収穫・追熟・乾燥・豆の取り出しまで、綴ってみたいと思います。

さて、第1回目は、花と新しい蔓の剪定作業と混みあった蔓や葉の剪定、更に虫が入ったり、混みあっている莢の除去作業について記します。あくまで、那須における作業ですので、各地域によって時期が前後することはご承知ください。

那須では、通常、「9月15日までに咲いた花」を収穫対象の「種」になると考えています。その為、9月16日以降咲く花は全て切り取り、少しでも栄養が、残った物に回るようにしています。また、繁茂する蔓や葉で、光や風が通らないと、虫の発生を誘発しますので、この時期から出る蔓は、全て切り取ります。一か所に多層に重なる葉はなるべく茎の元から切り取ります。

茶色や黄色く色づいた葉も全て取り除き、少しでも光や風を通してください。莢同士や莢と蔓、莢と葉などが触れあった場所に「黒い虫の糞」のような塊があれば、既に莢の中に虫が侵入しています。被害の程度によりますが、莢が混みあっていれば、摘果します。また、房全体を見て、未熟と思われる「莢」は摘果し、残った物の成長に繋げます。この事で、莢同士が触れることも防ぎます。

莢の熟成が進んでくると、作業中に莢表面の細かい毛が飛散しますので、マスクや眼鏡で毛が付く事をなるべく防ぐようにしてください。この毛にはセリンプロテアーゼという酵素が含まれていて、かゆみ成分ですので、肌に直接触れないよう、注意して下さい。かゆみが出た場合は、熱いお湯で洗うとおさまります。

また、剪定に伴い、切り口から「汁」が出ますが、作業着に着くと黒くシミになり、洗濯しても落ちませんので、汚れても良い服装で作業して下さい。

写真は、本日の八升豆第一圃場と9月4日にドローンで撮影した第1から第4圃場。

右側から第一圃場・第二圃場・第三圃場

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