昨日、Sさんご夫妻と給排水工事を担当するT冷暖のTさんとの打ち合わせを行いました。
Sさんご夫妻とは延べ20時間に及ぶ打ち合わせを行い、最終の図面に訂正を加えました。また、Tさんとは工事の進捗に合わせた隙間のない施工を依頼しました。
今更ですが、私の作るログハウスについて今回のS邸を例にお話ししたいと思います。
① 先ず、施主のご希望の間取りをお聞きします。
初めから明確なプランをお持ちのお客様は多くはありません。「分からない」のが当たり前です。そのため、ご希望を簡単な絵にしたものをお持ちいただき、それを眺めながら、じっくりお話をお聞きし、間取りにしていきます。
② 打ち合わせの結果を私が手書き図面を作り、それを基に2回目の打ち合わせを行います。
ご予算の関係もあり、ロフトタイプの2階を考えていましたが、ご希望プランではロフトの個室天井高さを確保することが難しい状態でした。(この時点で1坪当たり単価は約50万円)
打ち合わせの結果、「今度の家は後悔したくない」との強い思いを語られましたので、次回までに新しいプランを提案することにしました。
③ 前回の打ち合わせを基に私が素案②を提示して、3回目の打ち合わせです。
素案②は総二階建てで東西方向に壁を一枚増やし、棟の位置を非対称にしました。2階の壁は南側に2.3m。
北側は1.4mを確保し、棟の高さは地表から約6.7mとし、居室としての空間を確保しました。
実際の大きさを体験していただくために、那須街道沿いのお蕎麦屋さん「味玄さん」、トウカン別荘地の長根尾邸それに9mx11mと同じ建築面積のH邸を見学。
とても気に入っていただけ「大満足のプランです」とのお話をいただきました。
これをFINLANDのNIINIKOSKIに送り、彼がCAD図面にして送り返してきます。
④ FINLANDから送られてきた各壁(ログ壁=耐力壁)の開口寸法や構造上の問題がないか私がチェックし、それを基に4回目の打ち合わせです。
⑤ 昨日の打ち合わせは、通しボルト(ダボは使わず、すべてφ14mmの通しボルトを使用します)や電気配線用の穴を掘る位置を示したほぼ完成した図面を基に、キッチンのサイズやピアノ位置の変更に伴う壁幅の変更やエアコン位置変更による電気配線用ホールの位置変更など最後の調整をおこないました。
以上雑駁ですが、こんな感じで1棟のプランを決めて行きます。
ログハウス本体の特徴としては、ゲーブルエンド(2階壁や棟まで全てログ材を積み上げて躯体を完成させます)にこだわっているという事。
また、ログ壁で囲まれる部屋の広さは最大30平方メートル(6mx5m)以内とし、その組み合わせでプランを作り強靭な躯体としています。
ちなみにS邸の場合は、5.5mx3m、5.5mx4m、3.5mx3m、3.5mx4mの部屋を組み合わせて構成しています。
しかもログサイズは115mm厚x178mm高さのラミネートです。
使用する部材は、2階床の下地用に使用する構造用合板12mm以外は全てフィンランドパインの無垢材です。
建具は今回はアメリカマービン社製インテグリティー(アルゴンガス入りペアガラスで高断熱性能)を使用します。
金額は施工費込で坪50万円以下で行います。ただし、施主が塗装などできる部分を行います。(今回の震災で被災した方の特別価格です。通常55万円はかかると思います)
工事は11月初旬着工で、2か月で引き渡し予定ですので、この間見学を希望される方大歓迎です!!(基礎工事は9月下旬には始まります)
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