「山荘」修理の状況

那須地方では、2月15日の夜間、停電が発生するほどの強風が吹き荒れました。自宅でも3回停電があり、2時間もの間「闇の中」の生活を余儀なくされました。

しかし、問題は翌日に発覚します。山荘の道路を挟んだ「お向かいのKさん」から、「お宅のログハウスが大変なことになっています」と電話がありました。

直ぐに「現場」に行ってみると、隣地の松の大木が地上10m程のところで幹が折れ、折れた木約8mが山荘を直撃していたのです。

葉が茂った上部の枝が電線に絡まり、それを支点にして、折れた幹が屋根を直撃したため、垂木(幅5cmX高さ20cmX長さ6m)を2本破壊し、さらに、垂木を支える軒桁母屋(夫々ログ材(幅9cmX高さ18cm)3本を重ねた物)をノッチ(組み手)部から破損したのです。

そうです、ログ材6本が破断したという事は、一番低い位置にある軒桁まで全てのログを取り外して、組み直さなくてはなりません。つまり、屋根を取り払い、ログを外し、2階の建具、仕切り壁や床板、天井板を取り、2階根太、1回天井板まで剥がすことになります。

また、新しくログ部材を作らなくてはならないため、製材所に行ったところ、長さ11mのログ部材の製材がいかに困難かを知らされました。それでも、当初は、全面改修を目指し、保険会社にもその旨を連絡しました。

ちなみに、隣地の所有者は東京の「生協」で、事故発生の翌々日には電話で連絡しました。(判例を調べたところ、強風が原因で隣家に損害を及ぼしても、賠償責任は問われないという事でしたが、迷惑をこうむった事実は知らせておくべきと思いました)

全面改修となれば、取り壊しの費用、廃棄物の処理費用、電気配線工事、屋根工事、大工工事、塗装工事、仮設の足場工事と、それぞれの業者に連絡を取り、現場を確認してもらい、見積書を依頼しました。

見積書が出そろう間、製材所に通い、ログ材に近い材料の見積もりを出してもらいましたが、幅9cmX高さ20cmX長さ11mのの製材に、1本数万円掛かり、グルーブ(さね)を仕上げ、ノッチ(組み手)を1本作るのに、1日かかる事。さらに100Km以上離れた製材所でないと作れないため、輸送に大型車両が必要な事。大型車両では建築現場まで入れないため、途中で積み替え、そこから先は法律にに違反する事態になる事など、様々な困難が控えていることが分かりました。

ここに至り、ログ材を作り直す本格的な復旧工事を断念し、切断された桁と母屋のログ部材をL型のステンレス板(厚6mmX巾20cmX長さ1.2m)で4方向から挟み込んでボルト締めで補強することにしました。(垂木2本を取り替え、野地板や破風・鼻隠し、軒裏天井板を取り替え、塗装し、屋根12㎡を張り替えます)

現在、足場を掛け、垂木と野地板の製材を終わり、3月29日から工事をはじめる予定です。金物の制作が4月中旬になるため、足場が外れ復旧するのは4月下旬になる見通しです。

幸いにも、頑丈なログハウスの為、室内には損傷はないため、工事が終われば、通常通りの営業となりますが、雨が降れば工事が止まる事もあるため、営業再開時期は改めて「お知らせ」で表示します。

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