
日々の出来事を不定期で掲載しています。
2022年11月08日
ムクナ豆の「栽培管理」(6)
11月に入ってから、霜が降りたのは1度だけ。昼間の温度は20度近くと暖かい日が続いています。11月4日と5日の2日間で、残していた八升豆を全て収穫しました。コンテナに30杯ほどあり、先月の収穫の際「未熟豆」として、収穫対象外としていたものが熟した物です。植物は、寒さがやって来ると、早く「種」になるよう、熟度を急激に上げるような気がします。
6日・7日と、前期及び後期収穫豆の干し作業を行い、残りは10カゴほどになりました。乾燥豆はネットに収め更に乾燥します。
2週間ほどで爆ぜると思います
今日は、乾燥豆の取り出し作業について、簡単に触れておきます。基本は莢が自然に爆ぜる事ですが、90%は、少し手助けが必要です。中途半端な乾燥は、莢を開けるのに苦労しますが、しっかり乾いた物は、以下の写真のように莢の先端に鋏を入れることで、簡単に爆ぜます。豆が飛び出しますので、お気をつけください。飛び出したものも、飛び出さなかったものも、用意しておいた篩に開けます。この時点で、悪い豆は外します。500g(400粒くらい)程度溜まったら、しっかり振るい、ごみを落とします。効率が悪いように思えるこの方法が最も綺麗に、かつ、効率的に豆の取り出しができます。1時間で選別を含め1Kgは可能です。私は、この作業を障害者作業施設に他の方と同一賃金で委託しています。
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2022年10月31日
ムクナ豆の栽培管理(5)
27日の霜はかなり強い物でしたが、地上1m以上の棚に取り残したムクナ豆への影響は軽微でした。その後、30日・31日と連続して霜が降りていますが、未だ障害はないようです。
25・26の両日、妻をはじめ延べ6名で約2tの八升豆を収穫しました。収穫用のカゴ(コンテナ)120杯を超えました。
さて、今後の作業は、収穫した房を熟成度の高い物・中くらいの物・低い物に分けながら、なるべく早く準備した麻紐に引っ掛けて干していきます。
「完熟莢」は、5㎜メッシュの袋(落ち葉用)に纏め、袋ごと棚に引っ掛けておき、更に水分を抜きます。
紐に掛けて追熟・乾燥している莢も、早い物で1月ほどして、カラカラになった物から順次袋に詰めて、再度棚に引っ掛けて干します。(そのまま干し続けると爆ぜて種が地表に落ちて汚れます)
7割ほど埋ってきました。ハウスに係る重量は3tを超えています
豆の取り出しのタイミングは、袋の中に爆ぜて飛び出た種が目立ってからになります。中途半端な乾燥ですと、種の取り出し作業に「ペンチ」や「ハンマー」などが必要なほどです。莢が自ら「爆ぜたい」と思った時は莢の先端を剪定ばさみで5㎜ほど切り取れば、「待ってました」と、爆ぜてくれます。
この程度の熟成度では、1月から1月半は追熟・乾燥が必要だと思います。
2022年10月24日
ムクナ豆の栽培管理(4)
緊急事態が発生しました!!
27日の最低気温が0℃~1℃の予報が出ました。
常に2つの天気予報を見て、収穫開始時期を決めていますが、昨日までは1つが1℃他は3℃だったので、決断できずにいました。しかし、今日の予報は0℃と1℃になっていて、完熟していない豆は「凍み」てしまいます。
その為、明日と明後日の2日間で、全て(FVBは未熟豆が多いので、対象外)収穫します。本日、応援の方達に連絡し、延べ5人の方の協力を頂きます。
本日は、大阪から会社を経営されている方がムクナ豆の圃場見学と栽培管理方法調査に見えました。11時から2時まで通しで見学・お話しさせていただきましたが、この間に妻がハウス内の草取りをしてくれたおかげで、3時過ぎから日没まで、収穫と干す作業を行いました。
そんなわけで、今回の「栽培管理方法」は、干場の様子を撮影した写真をUPすることでご勘弁ください。
なお、干す際は、熟成度ごとに干す場所を分けておく事をお勧めします。熟成・乾燥後の種の取り出し作業が容易になります。
間口5.4mX奥行22mのハウス内にパイプでアングルを組み、麻ひもをたらして引っ掛けます。
このハウスだけで約400Kg(乾燥豆重量)分を干すことができます。
房は干し柿の要領で、T型に茎を残し、あさひもに引っ掛けるだけです。
2022年10月17日
ムクナ豆の栽培管理(4)
10月20日から2日間連続で、朝の最低気温が3℃との予報が出ました。いよいよ「霜」の注意が必要な季節になってきました。
さて、この気温で「収穫開始」とするかですが、結論は「しない」です。それは、当該2日間の最高気温が20℃程度ある事。この日以外の前後の最低気温が8℃と高めの為です。
「初霜」の可能性はありますが、もし霜が降りても氷点下とはならず、莢を覆う葉が霜よけになります。この場合、葉は翌日には茶色く変色しますが、莢はほぼ守られます。
なので、未だしばらくは「収穫開始時期」前の作業を継続します。先ほど、圃場で莢の熟度を示す写真を撮りましたので、以下にお示しします。
左から熟度が高い順。4と5は同程度なので下の写真から5を除きました
どれも完熟前ですが、右端以外は収穫対象「莢」。右端は塩茹で候補です。
莢の大きさはどれも15cm程度ありますが、中身はこれだけ違いますので、「完熟候補豆」か「塩茹で候補豆」かは、莢の色と豆のふくらみで判断します。
初めは分かりませんので、「各房」から1つ莢を取ってみて、開けて確認してみます。どの大きさなら「種」になるかは、経験によります。私は1.5Cm以上と決めています。
今日も1棚のみの「管理作業」(約1時間半)でしたが、沢山の未熟豆を収穫しましたので、塩茹でで頂きます。
2022年10月11日
ムクナ豆の栽培管理(3)
10月も中旬に入り、「最終的な収穫作業」を行えるよう、準備を始めています。「最終的な収穫作業」を始める際、棚に残っている房(莢)は全て収穫対象物にしておく状態がベストです。収穫した物すべてが、「商品」の「種(豆)」となれば、その後に続く作業(追熟乾燥・豆の取り出し・選別)に無駄が無くなるためです。
それでは、いつが「最終的な収穫作業」の時期か。私は、初霜があった後の週間天気予報で、朝の最低気温が3℃前後が続く場合は、翌日が収穫開始時期としています。未だ高い日と低い日が交互にある場合は、少し(霜が降りる回数が3回まで)待ちます。
具体的な準備作業としては①完熟する豆を見極め②塩茹で豆を収穫:未熟豆と莢の中身が1粒の物③余分な葉や蔓の剪定作業になります。(1粒入りの莢は、取り出す作業手間の割に「1粒」と効率が悪い事と、他の莢の成長を促す意味があると考えています)
ハウスの中を干場として使えるよう準備も始めます。収穫作業が始めれば、すぐに干し作業が続きます。私はハウスにφ19mmのパイプで棚を作り、上部から麻紐をたらし、干し柿を干す要領で房ごと吊り下げます。その為、房を切り取る際は、茎の部分をT型にしています。こうすると、干す場合も外す場合も容易です。
熟度の違いが分かります
もう少しで収穫対象豆になります